イタリア北東部ベネト州で2013年に明らかになった化学物質PFAS(ピーファス)による大規模な水質汚染で26日、日本人を含む三菱商事の現地法人幹部(当時)らに拘禁刑の有罪判決が下った。PFAS汚染の刑事責任を問われるのは欧州でも異例とみられ、被害者らも「画期的な判決」と驚く。
- 【判決内容】イタリアPFAS汚染、日本人に拘禁刑16年 三菱商事の元現地法人
判決公判が開かれたビチェンツァの地方裁判所の法廷には、PFASで汚染された水を飲んだことなどによる健康不安を訴え、被害者として裁判に参加した市民らが詰めかけた。
住民ら35万人に影響か 地元の州が推計
2009年に別の企業に売却されるまで三菱商事の現地法人だったミテニ社がPFASを地下水などに流出させて水質汚染や環境災害を起こしたとして、同年までミテニ社の取締役や三菱商事の関連事業部門の責任者を務めた日本人3人を含む幹部らに16年の拘禁刑などが言い渡されると、傍聴席からは拍手が起き、涙を流す人もいた。
判決に立ち会ったジョバンナ…